

透明な階段
誰かに何かをできていたことが喜びだった。 でもよく考えると、 それはただ、返ってくる反応との ラリーが好きだっただけかもしれない、とも思う。 与えることに徹したとき、 あるいは価値観の違う人の前では、 とことんうまくいかない。 だから、そういう場所には 身を置かないようにしようと思った。 少し、さびしい決断だった。 自分の一部をそっと手放すような、脱力感。 楽しいものが一気に薄れていく、そんな感じ。 それでも、これでしか うまくやっていけない人もいる。 それは努力が足りないといえば、それまでで。 けれどきっとこれに対抗するならば、 視力のように遺伝的なものではないかと思っている。 だから今は、この距離感で すべて見えなくてもいいと思いながら、 自分を守りながら、相手を思うしかない。 ゴールはなんとなく見えていて、 たぶんそこに理想の姿があるのだろう。 でも、その間の道はまるで透明な階段のよう。 ちゃんと段があるのか、 足を出すまでわからない。 思い描いていた楽しさも、 今は薄くなったまま。 それでも、一歩一歩を 踏み出すしかないのだろう。 少し怖
18 時間前








